加圧シャツが非常にブームになっています。そのブームの理由は加圧シャツを着ることで筋肉が増強したり、あるいはそれに伴ってダイエット効果が得られたりするからですが、しかしネット上には加圧シャツのデメリットをことさら強調するサイトも決して少なくなく存在し、あるいは加圧シャツの副作用を訴える口コミもあります。そこに書かれている加圧シャツのデメリットや副作用とは本当なのでしょうか。そこでここでは、加圧シャツのデメリットと副作用の真実について徹底的に究明していきます。

加圧シャツのデメリット?副作用?と感じた方の内容 まとめ

まず最初に加圧シャツを着用したことで、身体に不調、いってみれば「副作用」を感じたという人の発言を拾ってみましょう。

加圧シャツのデメリットの口コミは

30代会社員
「加圧シャツはとにかく身体の締め付けがきついです。それもまだ起きている間は我慢できますが、寝ている時にも着ろという指示に従ってきて寝たところ、着ぐるしさ満点で、到底寝られませんでした。1晩試して、完全な完徹になってしまい、その日は日中も睡眠不足で大変な苦労をしたので、寝る時に加圧シャツを着ることだけはやめてしまいました」

 

20代大学生
「加圧シャツを着るようになって、異常にのどが渇くようになりました。特寝ている間に着ていると、のどの渇きで何度も起きて、そのたびに冷蔵庫からミネラルウォーターを出して飲む、という感じです。すると今度はトイレに行きたくなるので、また起きてしまう、という不眠の無限ループが起こってしまいました。また昼間も加圧シャツを着ているとのどが渇くので、外出時にもバッグの中には必ずミネラルウォーターを入れるようになりました」

 

30代公務員
「加圧シャツのせいかどうかはわかりませんが、着ている時に、蔵っとめまいがすることが度々ありました。そほど重いものではないので、倒れたりはしませんでしたが、しかしこれが駅のホームで起こって、線路に落ちることを考えると、不安でこのまま加圧シャツを着ていていいのかどうか悩んでしまいます」

 

40代会計士
「もともと脈が速い方なのですが、加圧シャツを着るようになってますます心臓がドキドキ言うようになった気がします。これは心臓に悪影響があるのでしょうか」

加圧は身体に悪い?

このように加圧シャツのデメリット、副作用については多くはないものの、ネット上に口コミが存在しています。しかしそのような口コミが真実かどうか、という点については疑問も残ります。それは以下のようなことがあるからです。

加圧シャツにはデメリットがある、ということを主張するサイトもありますが、その主張の根拠がどこにあるのか明確にはわかりませんが、その1つには以下の国民生活センターの発表した注意があるようです。ちなみに国民生活センターとは、消費者庁の管轄を受ける組織で、消費者の権利を守り、粗悪な商品やサービスで被害にあった消費者に対してアドバイスを与える役割を持っている機関です。

国民生活センターからの消費者への注意

具体的な問題点の指摘はおそらく以下の部分です。

加圧を利用したスパッツは、部位によって医療用の弾性ストッキングと同等以上の衣服圧のものがあった。特に「しゃがむ」姿勢をしたときに膝やふくらはぎの衣服圧が高くなり、加圧を利用したスパッツを着用することで静脈血が停滞しやすくなる可能性があった。同じ姿勢を続けない等、使い方には注意したほうが良い。

自分の身体寸法を正しく把握し、サイズが適正なものを選ぶことが大切である。通信販売等では、商品を確認することが難しいため、購入の際には慎重に対応すること。また、着用時には、他の加圧製品(ハイソックスなど)との重ね履きや、まくれ上がり等使い方に注意する。

引用元国民生活センター

このように、国民生活センターが警告を発しているのは、加圧シャツではなく、着圧スパッツが動静脈を圧迫して、健康を害する可能性があるということです。この問題点は、同じ着圧を訴求している加圧シャツでも同様のことが言えるだろうというのが、加圧シャツのデメリットを主張する人たちの根拠の1つでしょう。

ただし、この警告が発表されたのは2011年4月です。つまりもう10年近く前です。加圧シャツのブームはここ数年ですから、この着圧スパッツが流行ったころに比べて、加圧方法はかなり進化しているということも忘れてはなりません。当然メーカーの方でも、着圧には以上のようなデメリットがあることは把握していますから、新製品を開発する上では、そのデメリットをクリアする方策を講じているはずです。したがって、現在でもこの警告が効果的なものかどうかというと、かなり疑問です。

本当に加圧は身体に悪い?

しかし国民生活センターの警告は別にしても、身体に着圧を加えるということは、実際に身体にとって悪いのでしょうか。

これについては、しっかりとした研究機関が実験によって立証したものはありません。したがって、身体に悪いとも、身体に悪くないとも明確には言えないのが真実です。しかし、過去5年間の新聞記事などを確認しても、加圧シャツを着用することで健康に害があったという被害を訴えている人は全くいませんから、実態から言って、そのような加圧が身体に悪いということは、統計的に言えないと考えるのが妥当でしょう。

もしも本当に加圧が身体にとって悪いのであれば、それこそ厚生労働省が中心になって、加圧シャツの販売規制を行ったり、加圧シャツについての厳格な基準を設けたりするはずですが、それも全くありません。

この2点から考えると、少なくとも、加圧が身体の健康にとって害があるということはなさそうだと言えるでしょう。

加圧トレーニングとの勘違い?

またよくある加圧シャツのデメリット指摘サイトで見られる勘違いは、加圧シャツと加圧トレーニングをごっちゃにしていることです。

加圧シャツと加圧トレーニングを勘違いしている

ご存知の方にとっては常識以上の常識ですが、加圧シャツを加圧トレーニングは全く別物です。

加圧トレーニングは、腕や太ももの付け根を強く圧迫して血行を制限し、血行が悪い状態でトレーニングをすることで、その実際に行っているトレーニングの負荷を、何倍にも上げるというものです。

これに対して加圧シャツは身体にまんべんなく圧力をかけて、筋肉に負荷を与え、普段の動作を行っただけでも筋トレ効果が得られるようにしたものです。

ですから身体に対する圧のかけ方が加圧トレーニングと加圧シャツでは全く違うのです。つまり加圧トレーニングと加圧シャツは完全な別物です。

なおかつ公式に加圧トレーニングに危険性は指摘されていない

それを前提に解説すると、加圧トレーニングでは確かに以下のような「副作用」があるということは一部で言われています。

  • 吐き気
  • しびれ
  • 細胞の壊死
  • めまい
  • 脳梗塞
  • 皮下出血
  • 血栓
  • 心筋梗塞

しかし、この「副作用」も一部の医師や何の資格も持たない一般人が言っているだけで、医学界が公式に発表したことでも、ましてや厚生労働省が正式に警告を発したものでもありません。ですから、本当にこれらの副作用があるかどうかもよくわからないのです。

厚生労働省が加圧トレーニングについて公式に警告を発しているのは以下のことだけです。

欠点としては、専用のベルトの値段や加圧トレーニングの処方を受けられるフィットネスクラブの会費などがかなりの高額であるため、一般の人には加圧トレーニングの実施の敷居が高いこと、トレーニングの対象部位がベルトをまくことのできる腕と脚に限定されることが挙げられます。加圧ベルトを腕

脚に巻いて腹筋運動などの体幹部のトレーニング種目が処方されることがあるようですが、ここには生理学的な意義は見当たりません。

引用元厚生労働省 e-ヘルスネット 

よく読んでいいただければわかりますが、これによれば加圧トレーニングの問題点はその費用が高額だということにあるだけで、健康上の問題点は全く指摘されていないのです。

考えられる加圧シャツの副作用一覧

しかし、とは言え加圧シャツは身体に自然ではない着圧を加えるというものですから、それによって身体に不調を感じる人がいる可能性もなくはありません。そこでここでは、そのような考えられる「副作用」を、仮に発生する確率が低くても、網羅的に挙げてみます。

  • のどの渇き
  • 睡眠阻害
  • めまい
  • 動悸
  • あせも

加圧シャツの副作用対策!

以上のように、はっきり言って加圧シャツには明確なデメリットというものは見当たりません。ただし、確かに着圧を普段からかけるということは身体にとって負荷になりますから、その負荷が身体にいろいろな影響も与えることは考えられます。ですから加圧シャツを着るうえではその点には注意したほうが無難でしょう。そこで、加圧シャツを着用する上では、以下点に気をつけて副作用対策をしましょう。

調子が悪くなったらすぐ着用を中止する

加圧シャツを着た時に体調が悪くなる場合があります。その時には、我慢や無理をしないですぐに加圧シャツの着用を中止しましょう。そうして少し休憩すれば、ほとんど場合は、その調子の悪さは改善するはずです。

  • のどが渇いたらすぐに真意分補給をする
    体調の悪化まではいかなくても、のどに渇きをおぼえたら、脱水症状の1歩手前ですから、すぐに水分を補給しましょう。その際には水でもよいですが、できれば吸収のよいスポーツドリンクなどを飲むようにしましょう。

その加圧シャツって本物?類似品に注意!!

また副作用ではなく、「正しい作用」さえない、類似品の加圧シャツも出回っていますから、それらを間違って購入しないように注意しましょう。それを着ても、筋トレ効果も、ダイエット効果も得られません。その見分け方は以下のポイントです。

  • 伸縮繊維のスパンデックスが使用されていない
  • サイズがフリーサイズしかない
  • 価格が1,000円以下など以上に安い
  • 公式サイトに着用上の注意点の記載がない

加圧シャツで脱水や睡眠不足などにならない為のコツ

また加圧シャツを着用する上で、事前に脱水や睡眠不足などの副作用を避けるためには、以下の点も注意しましょう。

 自分に合ったサイズのものを選ぶ

できるだけ大きな加圧を受ければ、筋トレ効果もダイエット効果も高くなるだろうと考えて、本来のメーカーの出している指標による正しいサイズよりも小さなサイズの加圧シャツをあえて着る人がいますが、それはおすすめできません。やはり加圧シャツは自分の身体に適したサイズを選びましょう。

もちろん、自分のサイズがMとLの中間だという場合には、小さめのMを選んだ方がより加圧シャツの効果が発揮されますが、明らかにLなのにMを着るのはNGだということです。

その理由は、小さすぎるサイズの加圧シャツを着ると、着圧が強くなりすぎするので、血行障害を起こすことも考えられなくはないからです。ただし血行障害と言ってもそれほど重篤なものではなく、少し気持ち悪くなる程度ですが、しかしそれもあまり身体にはよくないので、加圧シャツを着用する上では正しいサイズを選んだ方がよいのです。

ですから加圧シャツを購入する時には、メーカー指定のサイズ表をしっかり確認して正しいサイズのものを選びましょう。

こまめに水分補給を行う

加圧シャツを着ているあいだは、こまめに水分補給をしましょう。というのは、加圧シャツを着ていると、常に筋トレをしているのと同じ状態なので、日常生活を送っている以上の汗をかくからです。つまり加圧シャツを着ていると、身体は水分不足になりがちなのです。

水分不足をそのまま放置していると、脱水症状が起こって熱中症のような症状になることも考えられますし、あるいは血液がネバネバになって、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の原因にもなりかねません。

ですから加圧シャツを着ている時には、のどの渇きを感じる前に、こまめに水分補給をしましょう。

汗をかいたらこまめに拭き取る

加圧シャツを着て汗をたくさんかくということは、身体の水分不足や、汗臭をもたらすだけではなく、皮膚と生地のあいだが蒸れやすくなって、汗管が詰まり、身体にあせもを生じさせることにつながります。ですから、汗をかいたらこまめに拭き取るようにしましょう。

着用時間の長さは身体の調子と相談して決める

加圧シャツの効果的な着用方法はできる限り24時間着ることです。その方が筋トレ効果を得られる時間が長くなるため、より筋肉が増強され、ダイエットもはかどります。

しかしそれも体調あってのことです。加圧が続いて気持ちが悪くなったり、寝る時の加圧で寝苦しくなったりするのを我慢して着続けることはおすすめできません。ですから加圧シャツを着用している時には、自分の体調に敏感になって、少しでも着ていて、着圧以外の点で気持ちが悪くなったり、苦しくなったりしたら、着ることを控えましょう。

特に初めて加圧シャツを着用する場合は、いきなり24時間、寝ている時も起きている時も着るのではなく、寝る時は着ない、午前中だけ着る、というような短時間から始め、徐々に着用時間を伸ばしていきましょう。

高血圧や心疾患を持っている人は着用を控える

加圧シャツの着用は最悪の場合、血行障害をもたらすことは上で挙げました。血行障害は健康な人の身体で発症しても、気持ち悪くなる程度で済みますが、しかし高血圧や心臓の疾患を抱えている場合は、その血行障害が重篤なトラブルをもたらす危険性も全くの0ではありません。」

ですから、今は治っていても過去、血液の循環系に病歴があった人を含めて、高血圧や心疾患を持っている人は着用を控えましょう。

ちなみに、ある加圧シャツの販売ページには、以下のような注意書きが載っています。

下記の方は医師に相談してください

1.現在、病気や怪我などによるむくみやダルさを感じる方
2.血圧の高い方、心臓

腎臓などに障害がある方
3.現在、かゆみや発疹を起こしている方
4.血行障害を起こしたことのある方

引用元金剛筋シャツ

加圧シャツのデメリットは副作用だけ?

以上が加圧シャツの副作用でしたが、同時に加圧シャツで筋トレ効果やダイエット効果を得るためには避けられないデメリットもあります。それは以下のような点です。

汗臭がして周囲から嫌われる

加圧シャツはできるだけ長い時間、可能なら24時間着用したほうが、その効果がより早く、そして確実に実感できます。しかし同時に加圧シャツを着用していると汗をかきますので、多くの加圧シャツには滅菌効果があるものの、それでも汗の中に入っている雑菌が繁殖して、汗臭がすることもあります。

それは場合によっては周囲にいるだけで感じられるため「あの人は臭い」などというありがたくない噂が立つことにもなります。

複数枚購入しなければならないので費用がかかる

その汗臭を避けるためには複数枚購入して、定期的に、できれば毎日着替え、こまめに洗濯をすることがおすすめです。

ところが、加圧シャツは一般に販売されているTシャツや肌着などと比べるとかなり高額であるため、そのような複数枚の購入は財政的に負担となります。

洗濯が面倒

加圧シャツの生地は非常に薄いので、通常の衣服と一緒に洗濯機に入れて回すと破損してしまう可能性があります。そうなると、肝心の着圧効果がなくなりますから、それを避けるためには加圧シャツだけ洗濯の都度、手で揉み洗いをする必要があり、これは結構な手間です。特に忙しく働いている場合は、面倒に感じるでしょう。

それを避けるためには、洗濯ネットに入れて洗うしかありませんが、その場合でも、手での揉み洗いよりは持ちが悪くなります。

まとめ

いかがですか。

加圧シャツのデメリットや副作用がいくつかのサイトで喧伝されたり、口コミが出回っていたりしていますが、それらはほとんど根拠がない、ということがお分かりいただけたでしょうか。しかし加圧シャツは身体に負荷を与えるものですから、体調によっては問題も生じます。まずはそうならないように着用する上での注意点を守ることと、もしも体調が悪くなったら着用を中止することを忘れないようにしましょう。

それさえ守れば、加圧シャツの効果を十分に実感して、筋肉が増強したり、ダイエット効果を得られたりして、加圧シャツに対して満足感を抱くはずです。

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